4月、学校やお仕事など環境の変化があった方も多いのではないでしょうか。
私はこれまでと変わらない春ですが、長い長い冬の寒さがようやく和らいで春の陽気が感じられるこの時期は、心も元気になります。何かを始めたい!新しいものに出会いたい!自然とそんな気持ちが湧いてきて、今勉強している韓国語の上達のためにハングルで日記を書くことを始めてみたり、春のお洋服をあれこれ探したり…
それともうひとつ、これまでなんとなくあるものを使ってきたお茶碗を新調しました。出西窯のぼたん刷毛のお茶碗です。
島根県・出雲地方にある出西窯。昭和22年に始まり、バーナードリーチや河井寛次郎、濱田庄司など民藝運動のメンバーに指導を仰ぎ、郷土の素材を生かした健全で美しい器を作り続けています。出西窯では成形から釉掛けまでを一人の職人が受け持って製作するそうです。
北の住まい設計社の家具づくりにも通じる、人の手仕事を大切にしたものづくりの姿勢にも惹かれます。いつでも工房の見学をさせていただけるようなので、いつか行ってみたいです。
サイズはやや小ぶりの4寸。高台が少し高めなので持ちやすく手に馴染みます。ぼたん刷毛とは、藁の刷毛で化粧土を牡丹模様に施した伝統的な技法で、出西窯でも古くからお茶碗の模様として取り入れてきました。淡く優しいツヤの白釉、刷毛模様の風合いは柔らかく、どんな時でもホッとする日常使いの器です。
出西窯の器は他にも平皿や鉢など、店頭またはオンラインショップでご覧いただけます。
日々使うものだからこそ、よく吟味して選んだお気に入りのもの、自分の手にしっくりと馴染むものが心地よいです。これから歳を重ねてもずっと使っていきたい暮らしの道具を、少しずつ選んでいきたいです。
Text: staff Kimura
やさしい白の器、深みのある青の器、どれも野菜やお料理を引き立ててくれます。