椅子張りは二人の職人さんが担当しています。
木屑が入らないよう、奥まったところにある部屋が作業場。
たくさんの道具や材料、型紙などがびっしりと収納されています。
この職人さんは以前、機械の設計をしていたそうです。そのためか、正確に、淡々と仕事をこなして行く印象。
この職人さんは、某有名家具メーカーの立ち上げにも関わったという大ベテラン。
仕事に対する情熱が人一倍強く、まさに職人の中の職人という感じ。
ちょうどレザーを張るところを見ることができました。
たるみが無いように引っ張りながら仮留め。
1周仮留めした後、端を処理し、さらに引っ張りながら本留め。
力加減が均等でないとクッションの角が波打ったようになってしまうので、時々確認しながらリズムよく。
実は、椅子張りの作業をしっかり見ることができたのはこの時が初めてだったのですが、あまりの手際の良さにとても驚きました。
手の速さは、カメラの設定を変えないと動きを止めて写せないほど。
もちろん速いだけではなく、シワひとつない美しい仕上がり。
映像として記録しておきたいと思うほどの仕事でした。
仮留めが終わったところで思わず「速いですね」と声をかけると、
「全然速くないよ。これからがもっと速い」と。
誇りを持って仕事していることが伝わってきて、嬉しくなりました。
座面の張りだけでなく、ソファのクッション、ポーチなどの革小物も、この二人の手によって作られています。
革小物は、ショールームはもちろん、オンラインショップでも取り扱っております。