エッグテンペラでGrace Chairを塗装しているところを撮ることができました。
エッグテンペラについてはこちらで詳しく説明しています。
まずは塗りにくい内側から攻めていきます。
塗装をするときは、椅子ではなく「部材の集合体」として見ます。
部材、さらには面ごとに色を乗せていくイメージ。
そうすることで塗り残しを防ぐとともに、仕上がりの質も上がります。
持つところを残すことも考え、塗る順番が組み立てられていることがわかります。
やり直しが効かない作業。
撮っている方まで緊張感が伝わってきます。
関節を巧みに使い、塗る面に対してスプレーガンの角度が一定になるように。
最後にぐるっと点検して1回目の塗り終了です。
この後2週間ほど乾燥させたあともう一度塗装し、また乾燥。
最後に表面の質感を整え、ようやく完成を迎えます。
この塗装は、乾燥に非常に時間がかかる上、塗った後しばらくは塗膜がデリケートなため、保管場所にも気を使います。
多くの手間と時間がかかりますが、他の塗料では出せない、深みのあるマットな仕上がりが魅力です。