以前のブログで丸く切り出しているところを紹介した、Round Tableの天板が仕上がり間近。
これまでの過程をご紹介します。
バンドソーで切り出した状態。仕上がりの寸法よりもひと回り大きく、ザラザラしています。
縦軸と呼ばれる機械で綺麗な円にしていきます。
天板裏面の中心に穴を開け、そこを軸にして回転させることで正確な円にしていく加工です。
この機械は刃物がむき出しで、切削量も多いので細心の注意を払ってゆっくりと回していきます。
その後、ハンドルーターという機械で裏側の角を斜めに削り、ベルトサンダーで側面をなめらかに仕上げます。
工程を経るごとに、「木の板」から「テーブルの天板」へと姿を変えていきます。
どちらも同じようなものかも知れませんが、家具の部材を加工していると、明らかに「家具らしさ」を纏う瞬間があると僕は思います。
家具を作っているとその瞬間が嬉しくて、楽しいです。他の職人さんたちもそういう思いを持っているはず。
長いヤスリが回転するストロークサンダーで表面を仕上げます。
全体が均一に仕上がるように心がけながら、台を前後に、手は左右に動かします。
その後、反り止めを叩き入れ、最後は紙やすりで角を仕上げて、作業終了です。
天板は加工が少なそうに見えるかも知れませんが、大きく重いので取り回しが大変ですし、反り止めや脚との接続位置など、高い精度も求められます。
簡素に見える形の中に、たくさんの技術が詰まっているのです。